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自分を幸せにするためのカラーセラピー

生きやすくなるキーワードは「図太く」

禅僧は「図太い」

「図太い」と聞くと不躾で無遠慮。そんなイメージかと思います。
そうではなくて、つらいことに押しつぶされない強さやしなやかさ、スルーできるおおらかさ。
そういったものの根本にあるものが「真の図太さ」ということなのだそうです。
些細なことが気になって仕方がない。傷つくのが怖い。人の目が気になる…
そんな人はぜひ図太さを身につけてみましょう!

傷つきやすい人のための 図太くなれる禅思考

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著者の枡野俊明さんは禅僧でありながら大学教授や庭園デザイナーとしても活躍されるバイタリティーの持ち主。
2006年「ニューズウィーク」誌日本版で「世界が尊敬する日本人100人」にも選出されています。
そんな枡野さんも元々は繊細なタイプで、禅の修行の中で「図太さ」を身につけていったとのこと。
図太さは後からでも身につけられる!ということですね。

「今」を生きる

結果はあくまであとからついてくるものであって、けっして自分から求めるものではないのです。

本書では、繰り返し「今」に集中することが述べられています。
アドラー心理学などでも自分がコントロール出来ないものに惑わされてはいけないと言われますが、禅の考え方も共通のようです。
結果がどんなものであっても、今目の前のことに全力で取り組む。
もし結果が望んだものではなくても、全力で取り組んで成長した自分の視点では、「望んだものではない=失敗」とは見えないのではないでしょうか。
また、常に「今」に集中していれば、失敗しちゃった…と後ろを振り返ることもなくなります。

お釈迦様はこうおっしゃっています。
「汝らよ、この世は苦に満ちている」
言い方を変えれば、この世は思いどおりにならないことばかりだ、ということでしょう。しかし、思いどおりにならないからといって、絶望におおわれるということもありません。「どうにかなる」のです。

ありのまま生きる

結果にこだわることにつながっているのですが、苦手・不得意なことに関しては、それを見せてしまった方がラクになれるとのこと。
確かに、自分はこれが苦手で…と先に開示してしまえば、たとえ失敗したとしても「苦手だって言ってたしね」と周りも期待を裏切られたといった感情は持ちにくいでしょうし、開示した側としても不要な期待はされていないだとうという安心感も持てます。
とはいえ、「自分は出来ないから…」といったトーンでは諦めのような感情を生んでしまうかもしれないので、「これが苦手なんだよね!あードキドキする!!」ぐらいカラッといきましょう。
その方が周囲も助け舟を出しやすいはず。
カラッと弱みを見せられる人は魅力的にも映って、弱みというマイナス面を見せているのにも関わらず、味方を得るというプラスの効果が生まれる期待も。

随処作主 立処皆真

どんな所にいても、どのようなことに対しても、自分が主体となって一所懸命にやれば、そこには本来の自分があらわれる

まとめ

「図太く」と言われると強くならなくてはいけないと思ってしまいがちですが、実は逆なのでは?と思いました。
肩の力を抜いて、今のままの自分でいること。今の尺度で一生懸命にやること。
それが「図太い」ということなのかな、と思います。

根底にある禅の考え方もとても興味深く、頑張ることと諦めることが絶妙な上にちょっと身近で、ずっと昔から悩みというものは根本は同じなのだと勇気づけられたりもしました。
普遍的な悩みへの指南書としておすすめの1冊です。

即今、当処、自己

たったいまそのとき、自分がいるその場所で、やるべきことを自分自身でやる。それが一番大切なのだ

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